泣いてキレイになる美容法“涙活”の一冊~ナミヤ雑貨店の奇蹟~

ライフスタイル 2018.07.06

心がモヤモヤしていたら…月に一度の“涙活”を

涙活おすすめの本を読む女性

ストレスがたまって心がモヤモヤしたりすることはありませんか?心のストレスはお肌や体の調子にも影響してしまうものです。
そんな時には、感動の涙を流して心身ともにデトックスするのが一番!
泣いてキレイになる美容法“涙活”おすすめの一冊「ナミヤ雑貨店の奇蹟」をご紹介します。
東野圭吾さんの著書で、映画化もされた名作です。

過去と現在が絡み合う、不思議な「ナミヤ雑貨店」

物語は、悪事を働いた3人の男性が、警察に追われて廃屋となったナミヤ雑貨店に隠れ、一夜を過ごすところから始まります。その雑貨店は、かつて手紙による悩み相談を請け負っていた雑貨店。もう廃屋となっているはずの雑貨店に、悩み相談の手紙が届きます。

3人は戸惑いながらも相談に回答の手紙を書き、店の裏の牛乳箱に回答を入れます。
「月のウサギ」や「魚屋ミュージシャン」「迷える子犬」など、匿名で届く悩み相談への回答を出し続けるうち、それらの手紙が過去から届いていることに気が付き、その店の中に流れる時間が通常ではないことを悟ります。

未来からの手紙

手紙とペン

物語の中心となるナミヤ雑貨店の店主、波矢雄治が悩み相談を始めたきっかけは、最初は子どものいたずらに答える程度のものでした。しかしいつしか真剣な悩みがくるようになり、どんな相談にもひとつひとつ真剣に考えて回答を書くのが波矢の生きがいにもなっていきます。

しかし自分の回答が本当にその人の役に立ったのか、不安を感じます。病気で死期を悟った波矢は、息子に自分の33回忌の命日に「ナミヤ雑貨店 一夜限りの復活」を世に広めて、かつての悩み相談に応じた人からの意見を募集してほしいと頼みます。そして、息子に頼んで一晩だけ店に戻った彼は未来からの手紙を次々と受け取ったのです。
そこには、悩み相談して今は幸せに暮らしているという感謝の手紙がたくさんありました。
そして、その中に一通だけ白紙の手紙が舞い込みます。波矢はそれにも回答を書きます。それが彼の最後の悩み相談となります。

過去と現在をつなぐ糸

古い時計

3人の男性と波矢がやり取りした悩み相談者は、実は複雑に絡み合っています。

「迷える子犬」は、3人にOLを辞めてホステス家業に専念するかどうか相談します。彼女は児童養護施設「丸光園」で育ち、小学校を卒業するころに親戚の叔母に引き取られます。貧しい叔母への恩返しのためにもお金を稼ぎたいと思っていた彼女に、3人はホステスはやめるようアドバイスし、未来の情報を少しだけ与えます。結果、「迷える子犬」は猛勉強の末、不動産や株などで稼いだあとは事業を立ち上げ、成功します。

「魚屋ミュージシャン」は家業の魚屋を継ぐかミュージシャンの夢を追うかを相談。3人は家業を継ぐようアドバイスしますが、「あなたの曲は必ず残る」と伝えます。そして「魚屋ミュージシャン」はイベント活動で訪れた「丸光園」で火事に遭い、その施設の男の子を助けて身代わりになって亡くなります。その男の子の姉がやがて有名な歌手になり、彼が「丸光園」で演奏した曲を歌い続けるのです。

さらにこの3人も、「丸光園」の出身でした。

白紙の手紙への回答に涙…

波矢と3人の男性がやり取りした相談者たちは、「丸光園」に関わりのある人たち。そして彼らは「ナミヤ雑貨店」でつながりを持つという不思議なストーリー。

実は「丸光園」のかつての館長は、波矢と恋人同士でした。悩み相談者と3人とつなげ、彼らを救ったのも、「丸光園」館長と「ナミヤ雑貨店」の波矢の二人だったのかもしれません。

そして波矢が最後に回答した白紙の手紙は、3人からのものだったのです。この白紙の回答に、波矢は懸命に答えます。白紙の手紙への回答に、そして複雑に絡みあった不思議な糸に涙します…


吉田英史

早稲田大学大学院教育学研究科修了。老人ホーム、学校勤務を経て、感涙療法士として、医療や福祉、教育の現場あるいは、最近では自治体、企業等で涙活(るいかつ)を広め、患者や生徒、職員等の心の健康をサポートする。泣くことの美容効果にも注目し、女性向けの涙活イベントやテレビ、新聞、雑誌など多数メディアで活躍中。